総選挙の結果について(2024年10月29日)
2024年10月29日 日本共産党山形県常任委員会
(1) 全国の結果――「国民の願いにこたえる政治の転換のチャンス」の到来
総選挙は、自民党が裏金問題と非公認候補への2000万円支給、暮らしと経済への無策、大軍拡と海外で戦争する国づくりなどに対する国民の批判と怒りの強まりの中で、自民・公明は「与党過半数割れ」に追い込まれる歴史的大敗を喫しました。県内でも自民党は3つの小選挙区議席を得たものの、選挙区すべてで票を大きく減らし、比例代表でも自民党は前回41.7%から33.9%(7.8ポイント減)、公明党は12.4%から10.3%(2.1ポイント減)と合わせて得票率で10ポイント近くも激減させました。県民の厳しい審判が下されたことは明らかです。これは大局的に見れば国民が自民党政治に代わる新しい政治を模索し、探求する新しい政治プロセスが始まったこと示すもので、国民の願いにこたえる政治の転換のチャンスが到来したといえます。
こうした政治的激動をつくるうえで決定的役割を果たしたのは「しんぶん赤旗」のスクープと日本共産党の国会での追及であり、自公政権を追い詰めるうえで大きな貢献ができたと確信しています。日本共産党は自民党政治転換の確かな旗印を持つ党として、国民運動とともに総選挙で掲げた公約実現のために全力をあげる決意です。
(2) 山形県の小選挙区と比例東北ブロックの結果
今回の総選挙で日本共産党は県内の3つの小選挙に候補者を擁立し、比例代表と合わせて支持を訴え、どこでも政策を熱心に聞いていただき共感を広げることができました。小選挙区では県内合計で2万8161票(5.4%)のご支持をいただきました。議席獲得には至りませんでしたが、今後につながる大事な財産です。定数1減の中で比例東北では山形県では2万4782票(4.8%)、東北全体では22万3409票を得ましたが、僅差で議席を守れず残念な結果となったことをお詫び申し上げます。小選挙区・比例のご支持・ご支援に心からの感謝を申し上げます。
(3) 選挙での論戦について
日本共産党は裏金問題での相次ぐ「しんぶん赤旗」のスクープ、国会の質疑で自民党の金権腐敗体質を追及し、企業・団体献金、政治資金パーティの禁止を高く掲げ、「腐敗政治家を根本からただし、政治に信頼を取り戻す」、暮らしと経済の問題でも「大企業・大金持ち優遇から暮らし優先へと政治を変える」、「軍事対軍事」の対決から憲法9条を生かした「日米軍事同盟絶対の『戦争国家』づくりを止め、外交の力で平和をつくる」、気候危機打開をめざし「石炭火力ゼロ、原発ゼロで人類の生存を守る」、ジェンダー平等をすすめ男女賃金格差の解消と選択的夫婦別姓の実現など〝5つのチェンジ〟を訴え、県民のみなさんの願いにこたえる公約を掲げ論戦をリードしました。「賃上げと一体の労働時間短縮」「社会保障の拡充はかる「緊急提言」も大きな力を発揮しました。
また日本共産党がめざす未来社会――社会主義・共産主義社会が「人間の自由」が花開く社会であることを訴えてたたかう初めての選挙となり、若い世代、労働者のなかで注目と期待をよびました。これらの政策、綱領路線、科学的社会主義の確信をもって、今後に生かしていくことを県党全体に呼びかけるものです。
(4) 党の自力をつけ参院選勝利へ
総選挙では党員のみなさんの大奮闘がありましたが、対話・支持拡大の遅れなどの弱点の克服が明らかとなりました。根本に党の自力の後退があることを真剣に総括しこの弱点の打開が求められます。「国民とともにたたかう選挙」、「折り入って作戦」、SNSの発信・活用、選挙ボランティアのよびかけなど、始まった新しい挑戦をさらに発展させることにも取り組みます。
「自民党を追い詰めたのは『しんぶん赤旗』、ありがとう」と購読の申し込みが急増し、全国的には「もっと活動しなければ」との思いで入党する方も広がっています。
総選挙でつくりだした新しい条件、財産を生かし世代的継承を中心とした党づくりに取り組みます。きたるべき参議院選挙勝利にむけ新たな決意で奮闘する決意です。